「地域と障害―しがらみを編みなおす」25日出版!買って下さいね

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この写真は、2000年2月、バリアフリーとは程遠いレトロな会場(キッコーマンを創業した茂木氏の屋敷だった野田市民会館。もちろん純和式。)で開かれた「月刊わらじをくっちゃべる会」。当時、会の20周年記念誌づくりを話し合いました。
 それから折にふれ、ああでもない、こうでもないと、くっちゃべってる間に、21世紀に入り、さらに年月が流れ、このたびやっと実現。はや「20周年」ならぬ「30周年」。

 そして、当初の記念誌的な内容ではなく、「地域と障害」をテーマにした一般向けの本として、現代書館から25日に出版されます。
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 サブタイトルは、「しがらみを編みなおす」 このブログと同じです。

 編集者・片山布自伎さん作成の帯 
― 《しがらみ》としての《地域》はどう変わったか。 地域から中央へ、ローカルからグローバルへ発信! 

 障害当事者が過半数を占める国の「障がい者制度改革推進会議」の論議は、「障害」を個人の問題に帰す医学モデルから社会モデルへという国際的な流れが大勢を占めています。そのことには大きな意義を認めつつも、「社会モデル」の「社会」という言葉には、違和感を禁じえないのです。

 たしかに「社会」とか、「権利」とかが問われているのですが、それを具体的にイメージできるようになるためには、「地域」とか「関係」といった場が必要と感じます。

 それを、あえて「しがらみ」という表現でまとめてみたのです。世の中、あたかも「しがらみを断つ」ことがいいことであるかのような風潮なので。

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 本づくりが実行段階に入る前に、逝ってしまった糸賀美賀子さん(上の写真:月刊わらじをくっちゃべる会で)。この本の中にも何度か出てくる「坂田くんにナイスピッチ」(児童文芸家協会新人賞)の著者である彼女が見たら、「なによ、この本、漢字ばっかりじゃない?!」と、文句を付けたかもしれません。

 みなさんはご存知ないかもしれませんが、ふだんはマンガあり、エッセイあり、手書きの日誌ありの、くだけた会報・月刊わらじ(たとえば下の写真は今年の新年号)を、もう30年以上出し続けているんです。こんなムズカシイ本を作ったのは、初めてなんですよ。

そんなわらじの会の風景をイメージできるのは、この本の377ページから掲載されている「年表/わらじの会30年のあゆみ」。ローカルもローカル。固有名詞満載。本文とこの年表をあわせて読んでいただければ、しがらみの迷路を楽しく誌上散策できるはずです。

 ふだん腹にたまっていることを、ちょろっと書き始めたら、みんな止まらなくなって、400ページを超してしまいました。すみません。そうそうは出来ません。作りおきのおかずのように、少しずつ味わってください。

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 ちなみに、出版元・現代書館による紹介文は以下です。

 埼玉県春日部市で、重度障害の姉妹の住む家を利用し、他の障害者も加わってつくったグループホームから始まった「わらじの会」。様々な施策を使いつつ、住民同士がしがらみの中で地域で共に暮らし続けることを支えた30年の軌跡。

 「ボランティア」「住民参加型福祉」というにはあまりにも泥臭く、対行政だけでなく、障害者も関わる住民も互いに闘いを繰り広げながら創り出してきた超地域限定の活動から、日本の地域福祉、社会福祉を透視する。  

http://www.gendaishokan.co.jp/article/A00002.htm

 「地域と障害 ―しがらみを編みなおす」 わらじの会(編) 現代書館  四六判並製 404頁   定価 3000円+税

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 ぜひ書店、オンラインショップでお買い求めください!

 なお、この本をお読みになった方で、月刊わらじを読みたくなった方は、下記にメールでその旨を書き、送り先をお教えいただければ、お試し本をお送りします。
    連絡先:e-mail : waraji@muf.biglobe.ne.jp 月刊わらじ編集部

この本の一部を紹介します→https://room-yellow.seesaa.net/article/201003article_8.html




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