社会福祉を学ぶとは 2022.2.9 すいごごカフェ 志波美乃里さん(埼玉県立大学4年生)【後編】

前編はこちら→https://room-yellow.seesaa.net/article/202207article_2.html

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質疑応答
障害を持っている人と持っていない人、何が違うの?

大坂:高校の時に優生保護法のことを知った?

志波:今まで生きて来て何がターニングポイントだったのかというとやっぱり弟。障害を持ってるってことが普通と違うって見られることに対して、違和感を持ったことがきっかけ。障害って個性があるだけなのに子孫を作らないようにしようって考え方をする人がいて、国で法律として定められてたんだ、すごいと。自分が生まれてきた年くらいまで適用されてて。それで、完全否定するわけじゃなくてどうしてこういう考えに至ったのか?成立したのか?とメカニズムを解いていく感じで優生保護法を知った。

澤:僕の中では福祉の世界は本音と建前を交錯していく世界なんじゃないかなって思ってるんだけど。行政でこういうのは違うんじゃないかな、感覚とずれているなって感じたことはある?

志波:必要かもしれないけど「平等」とか「共生」というのを過剰に言っているなと。障害分野だったら、“差別はいけない”とか“共生社会”と強く言っていればいいみたいな。

澤:きれいごとさが気持ち悪く感じることがある。僕自身はどう思っているかというと、「今まで身内に障害者がいなかったから知らなかった」という言い方をする時、「幸いにも」って言葉が自分の中に湧き上がってしまって隠せない。ということは、やまゆり園事件の植松とどんな差があるのかと考えて調べたことがDVDを作るきっかけになった。小中学校から自分と向き合っていく、一番大事なことなんだなと思った。

志波:私も人前で喋るのが苦手で言葉が出なくなることもあるから、自閉症の言葉にするのが苦手っていうのと何が違うのかなって。障害者も平等にって、分けられていること前提なのがよくわからない。共生と言うのも、「障害を持っている人は自分達とは違うから、それでもなお一緒に生きましょう」と言われても、その「違う」って何をもって「違う」って言ってるのかなと思ってる。

澤:本当にその通り。差別は悪いって言われる。ということは逆に言うと、悪いものでも共生しないといけないって上から目線になる。そこがずれになる。いいことと悪いことと二者択一論でやっていくことに自分の気持ちがついていかない。自分はいいことしてるんだって思ってる自分がいるんじゃないかって。

山下:幸せって量が限られているっていう話、私の母親が晩年はそんな考え方だったんだろうなって感じた。私は昔学生運動をやって家全体を警察に囲まれたり、弟は統合失調症になって家族にひびが入ってた時期があった。でも、いろいろ落ち着いて地域でつながりができた時でも、母は一緒に旅行に行こうとか言っても絶対行かなかった。私が楽しいことをやると必ず不幸が来るって思いこみがあった。
 昨日、橋本君のお母さんが倒れて動けなくなってるのを克己君が必死になって起こそうとしてる現場に志波さんも居合わせたよね。克己君は起こせなかったけど、彼が努力した後の何十%を我々がやったと。克己君がお母さんと一緒に暮らしていくのをプッシュできた。他人のちょっとしたことの関わりで一緒に生きていくことができるのかなって。そういうことがいたるところでもっといっぱいできないかなと思う。

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