働く、暮らすをつなげる 2022.5.25 すいごごカフェ 藤元天美さん(アウトクラウドお便り事業部)
地域のよろづやを目指して頑張ってます!
生まれは川口で、小学校3年生からはずっと越谷に住んでいる。高校生の娘が2人いるシングルマザー。趣味は2年くらい前から始めた山登り。これから手話の勉強もしたいなと思っている。
なぜDM(ダイレクトメール)の仕事を始めたか。ちょうど私が大学を卒業する年に母親が起業してDMの仕事も始めたので、その手伝いをするようになったのがきっかけ。今は、アウトクラウド株式会社という会社に勤めている。小さな会社だけど、通信事業とお便り事業の2つの事業で、地域の皆さんのお困りごとを解決するような、地域のよろづやを目指して頑張っている。うちの会社の代表が通信事業担当で、パソコンとかコピー機などのオフィス通信機器の設定をやっている。私はお便り事業部でDMの仕事をしていて、紙面の企画、印刷の手配、封入、発送まで全部手がけている。残念ながらウェブの時代なので、今はネットのホームページ等も組み合わせたりする。だけど、アウトクラウドが目指しているDMというのは、単に会社の宣伝とかイベントのお知らせをするものではなくて、お客さんと会社がつながる手紙のようなDM。DMは捨てられちゃうことも多い世の中で、手に届く楽しみを感じていただけるよう、頑張っている。
母の会社で働いていた時、知的の女の子が2ヶ月ほど勉強したいと言って来てくれたことがあった。DMの仕事って、企画やマーケティングとかクリエイティブな部分はとても華やかなイメージがあると思うんだけど、実際は地味な作業が多い。でもその子は、明日は1枚でも多くシールを貼りたいとか、小さな目標を見つけながらやっていくことがとても楽しいし成長できるって言ってくれて。私は、DMの仕事は重いし、必ず一番最後にしわ寄せが来るところで大変だから、すごく嫌いだったんだけど、たった一人でもこの仕事に生きがいを持ってくれるなら頑張ってみようかなと、その女の子と出会ったことがDMと向き合う最初のきっかけになった。
本音で話せばわかり合える
今、うちの会社にSちゃんという統合失調症の女の子が1日3時間、週2日の超短時間労働で働きに来てくれている。障害者雇用の勉強をしている時に行政の方から「病気を抱えている子なんだけど、社会復帰したいということなので、一緒に働くのはどうですか」と紹介していただいて、今年2年目になる。でも、会社までは来れても気分が落ちて仕事ができないとか、薬のせいで急な眠気に襲われて仕事が手につかなかったり、最初はそういうことの繰り返しで。私も統合失調症のことを勉強してなかったから、Sちゃんが毎日どれだけ苦しい思いをしていたのか理解できてなくて。一緒に働くことは難しいのかなと思ったり、最初の1年は本当に大変だった。
でも、ある日、Sちゃんが「私は自分の気持ちがはっきり伝えられないんです、どうしたらいいでしょうか。」と、泣きながら初めて本音を出してくれて。その時に、仕事そっちのけで「私もわからないことがあるから聞くし、Sちゃんも思ってることを隠さずに話してほしい。それで2人で頑張っていこうよ。」って話をしてから、Sちゃんの気持ちが落ち着いて、ぐんと変わった。最近は冗談を言いながら話をしてくれたりして、嬉しい。
少しでも働きたい、という人の手助けをしたい
Sちゃんを見て、少しの時間しか働けないけど働きたいって人がもっといるんじゃないかって感じるようになった。そこで、生きづらさを感じている人や病気を抱えている人が、夢を持って働きたいとか、社会で自立したい、って気持ちを手伝う仕事ができるんじゃないかと考えていて。会社の隣の店舗が来年ちょうど空くので、そこを借りて仕事ができるような場作りをして、一緒にDMの仕事をもっと広めていけたらなと思っている。福祉事業所ではないのですごく難しいと思うんだけど、仕事を通してやりがいを持ってくれたら、私もすごく嬉しい。
世一緒さんは、最初東越谷のすいごごカフェに参加したことで知った。今、DMの封入のお仕事を月に1、2度せんげん台の世一緒の皆さんに頼みに来るんだけど、自分1人だと孤独な作業が、ここに来て「お願いします。」って言って、「わかりました、頑張ります。」って言われることで本当に励みになる。もっと頑張って仕事取ってこなきゃって、逆に背中を押してもらってるなって嬉しく思う。これからもよろしくお願いします。
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