秋の夜長の映画の話 2022.9.28 すいごごカフェ 田名部憲一さん(くらしセンターべしみ職員)

DSCN8996.jpg

映画って、何?

 昔は映像を見るとなったらテレビか映画の時代だったと思う。でも今はSNSでなんでも見れる時代。だけど、ここで映画が入ってくるとしたら映画は何かっていうのを考えてみてもいいんじゃないかなと。

 映画といっても、いろんな年代やジャンルがあって、すごい数。一括りで話せるようなものじゃない。例えば僕は、イタリア映画、その中でもホラー映画に近いジャンルが好き。僕が字幕なしで見れるんだったらいいんだけど、日本語で見たいと思うと、映画館ではあまりかからないやつや、DVDやブルーレイになってないのも結構多くて。ここで強いのがYoutube。字幕なしの状態ではあるけど、タイトルを検索するとすぐ出てきて、画質が良いまま全編見れる。映画も音楽もそこが宣伝媒体になってるので、SNSっていうのは強い。

DSCN9006.jpg

時代のムーブメントを感じられるのが”映画”

 映画ってもう100年以上の歴史があるから、ジャンル的にはたくさんあるんだけど、この中に時代時代のムーブメントがあって。最初どういうふうに始まったかというと、基本的には写真と絵。これが連続して動くとパラパラ漫画みたいに動いているように見える。そんな映画の原点は1895年。フランスのリュミエール兄弟が「ラ・シオタ駅への列車の到着」という映画を作った。リオにある駅にただ列車が到着するってだけの映像なんだけど、当時は映像の概念がないから、列車が暗闇の中で光って動いてくるってすごく驚異だった。今もそうだけど、当時も映画を見て「すごい!」「ハラハラした」とか、そういった感情からいろんな映画が誕生してきた。最初はやっぱり怖いもの見たさで悲劇とホラー、SFが強かった。想像した世界を表現する世界である映画が、1895年から2022年に至るまで100年以上の歴史がある中で、原点的には変わらないところがある。

 ジャン=リュック・ゴダールって監督が作った青春アクションで、「勝手にしやがれ」ってフランス映画がある。「勝手にしやがれ」で一番大きかったのが、物語を覆すようなエンディングを作っちゃったこと。今だと感覚が違うからたいした映画じゃないかもしれないけど、映画が発展していく時代の中で、当時はすごく衝撃的だった。ゴダールの映画が面白いかというと、今のストーリーのある映画が好きな人から見ると、なんだかわかんないと思うけど。この時に、ゴダールって人も含めて、批評家内で映画が好きな人がすごいいっぱいいた。いろんな批評家連中がドラマ作りとか、映像に対する評論をして、映像とは何かみたいなところをだんだん追究するようになってきて。そこでヌーヴェル・バーグっていう、“新しい波”って意味のムーブメントが起こって、その中に生まれた1本。

 ヌーヴェル・バーグでは、フランスの中での批評家連中だったり芸術家とか、いろんな人が集まって映像を作ってった。有名なのだと、詩人のジャン・コクトーとかトリュフォーって人もいる。でもゴダールが一番新しいというか、アメリカ映画の批判をしつつ、政治的な部分もあれば、若い人達の思うところを表現したり、そうした映像作りをした。極端なのが、アメリカでも批判はあったけど、ベトナム戦争にフランスなりの表現みたいなものを出したり。これは今のSNSにつながる大事なところだと僕は思う。


1つでも好きな映画があれば、あなたも映画好き

 みんなの生活の中にそれだけSNSの映像を作ったり見ることが、すぐできる時代になってきた。映画がヒットする時と同じシステム、同じパワーを持ってる。面白い映像を撮ったり、かっこいいかわいいってところから映像に触れる機会というのが、もっと多様化された。だから、個人的な映像を発信すると力になるし、そういう意味ではみんな可能性を持ってる時代。

 映画はいろんな人がいろんな表現で出せるので、正しいかどうかってわからないのもある。だけど映画って星の数ほどあるので、ヒット作を追うだけでもかなりたくさん映画を見ないとついていけない。それだけ深く関わろうとすればいろんなアンテナを張らないとわからないものではある。何が言いたいかというと、好きなものを見たいと思ったらそれを見ればそれで映画好きになれるということ。もし、これが好きって映画があるとしたら、ここの全員が一人一人映画を語ることができる。それだけ、人の心に蓄積されて残っていくもの。

DSCN9004.jpg

この記事へのコメント