化石と友達になろう 2023.3.15 すいごごカフェ 東亨さん( (有)東光商事取締役 )【前編】
石に化けたものが化石…46億年の歴史を辿って
私は越谷生まれ越谷育ち。大学だけは北海道の札幌に行ったけど、また戻ってきて、不動産業宅建士をやっている。化石は趣味。
化石というのは、石に化けたということで化石。なぜこうなるかというと、昔いたアンモナイトとか三葉虫とかいろんな生物が死ぬと海の底に沈んでいく。でも普通は微生物や他の生物に食べられてしまうから、骨とか歯とか貝殻とかカルシウムとかでできているものだけが残るわけ。そしてさらに幾重にもいろんな動物のものが積み重なっていく。それが何十~何百メートルって積もると、下の方に堆積したものは水圧や土圧で数ミリになるので、ヘドロとか砂の土壌も石になってしまう。そういうものが平面上に横たわっているのが発見されるのが堆積岩。その石がマグマに接して熱で温められると、変成岩(大理石等)になる。陶器が熱によって焼かれるのと同じように、違った性質の岩石になる。あとは、マグマが冷えたものである火成岩。岩石は大きく分けてこの3種類に分けられるんだけど、化石が入っている岩石は堆積岩と変成岩。
46億年経つと言われる地球の誕生を右手の指の先だとして、左手の先が現在だとする。すると、人間が出てきたのは左手の爪の先っぽだと言われる。右の手首から左手の手首くらいまでは、シアノバクテリア(光合成によって酸素を作る、植物のご先祖みたいなもの)が一生懸命酸素を作っていた時代。何十億年も地球上に酸素を吐き出して、地表に蓄えられてオゾン層を作ったり、それによって酸素を必要とする次の生物が生まれた。5億年ちょっと昔のカンブリア記にカンブリア爆発と呼ばれる生物の多様化の現象が起きて、それから急激に生物が誕生した。そこで最初に出てきたのが三葉虫。他の生物の死骸かなんかを栄養にして、海底を這ってた。
化石を調べることによって、どの時代がわかる。例えば三葉虫がいたのは古生代という時代だけで、アンモナイトは、古生代から中生代までいた。だから、アンモナイトと三葉虫が一緒に出てくるのは古生代のものだけど、平べったいアンモナイトが出たら、それは中生代。早く泳ぐことができた新しいタイプ。
カンブリア紀以降のオルドビス紀には、海の中に魚が出てきた。それからもう少し経ってデボン紀とか石炭紀になってくると両生類が、中生代になってくると爬虫類が出てきた。中生代は、海の中で魚のように動ける魚竜という爬虫類もいたし、草食性や肉食性の恐竜もいた。それから翼竜と言って、空を飛ぶことができる恐竜もいた。そうして陸海空全て制覇していたんだけど、今から6600年前(白亜紀)、カリブ海に隕石が落ちて、その衝撃波で爬虫類がほとんど絶滅してしまった。
恐竜が絶滅した隕石の衝突でも哺乳類は生き残った!
中生代にも私達のご先祖である哺乳類はいた。それがどういうわけか隕石の衝突後も生き延びたわけ。体長30cmくらいの小型種しかいなかったから、わずかな食べ物で事足りたし、昼間に出ていっても食べられる恐れのある恐竜がいなくなったので、どんどん数を増やして成長していったわけ。哺乳類というのは、祖先から単孔類、有袋類、真獣類の3種類の形態に進化した。へその緒がつながった胎盤を持つ、一番進化した哺乳類が私達。単孔類は卵生なのに哺乳類。これは爬虫類から進化した時の名残。現在この分類に属するのはカモノハシとハリモグラの2グループのみ。
1990年アメリカで、90%以上残存する今までで最も保存状態が良いティラノサウルスの骨が見つかった。スーザンという人が発見したので、スーという愛称。でもスーザンさんが持ち主かというと、そうじゃない。そのスーが発見された土地の所有者が、化石の所有権を主張した。その裁判の結果、土地所有者がスーを勝ち取った。その後、土地所有者はスーをオークションにかけ、フィールド博物館により10億円で落札された。
人間の化石というのもたくさん出る。私達、直立する人間というのは、みんなどの種類もアフリカから出てきたって説が一般的。ただ中国の学者だけは、まず中国の地域で進化してから世界に渡って広がっていったという説を主張している。確かに北京原人という、とても大事な化石が中国にあったけど。
後編→https://room-yellow.seesaa.net/article/501656360.html
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