化石と友達になろう 2023.3.15 すいごごカフェ 東亨さん( (有)東光商事取締役 )【後編】

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国、宗教によって違う進化論の在り方

 人間がチンパンジーのような高等なものに進化したのは600~700万年前でしょって言われてるけど、これも学者によって違って、アメリカの人なんかは約4割が進化論を信じてない。現在でも半数以上の学校で進化論は教えないから。両親がキリスト教原理主義の方だと、教えると怒られちゃうんだそう。だから国々によって考え方が違うし、進化を信じる人と宗教上の問題を優先する人が世界にはいるということ。

 今日持ってきた化石はみんな自分のものだけど、ヤフーオークションで数千円で買ったり、私には価値があるんだけど、他の人には価値がないものもある。アメリカのアリゾナ州ツーソンでは、毎年世界最大規模のミネラルショーが開催されるんだけど、世界各国から宝石や天然石のディーラー、バイヤーが一堂に集まる。みんな自分のホテルの一室をお店にしちゃって、宝石・石をいっぱい並べてたりしてね。特に一番鉱物が集まるので、30年以上前に私も1人で行って買ったりはした。その時飛行機で隣にいたミャンマー人から、アタッシュケースに何百個と入ってるルビーを見せられて「買わないか?」って誘われたりもした。お金がないからいりませんと言ったけど。


古生物に興味を持ったきっかけは越谷の自然の中で

 なぜ私がこういう古い生物に興味を持ったか。学校の図書室に行くと恐竜の本があって、よく読んでいた。それに集めるのが好きで、昔はメンコ、ベーゴマとか集めてた。あと、私は小さい時は越谷の駅の方に住んでいたけれど、小学生の頃、この世一緒があるあたりの地域でよく昆虫採集をしてたのが最初かな。70年くらい前でずいぶん昔だけど。駅前からここに来るにはまだ新平和橋がなくて、久伊豆神社前の寺橋か、西方にあった藤田医院の前に木造の橋のどちらかを通らないとここらへんまで来られなかった。このへんの土地は、昔は小林と呼ばれていて、クヌギとかの雑木林がたくさんあった。カブトムシやクワガタがいっぱいいた。野ウサギや雉もいたし、自然が豊かだった。当時はコムラサキを捕まえるのが夢だった。ちなみに小林の人達はカブトムシのことを“セイカチ”って言ってた。どういう意味だか未だにわからないんだけど。市立病院あたりは水田だったけど、越谷市内で一番標高の高い標高地というと、ここの近くにある東福寺だった。

 昆虫の美しさっていうのはすごいなと思う。海から最初に陸上に出てきたウミサソリが、蜘蛛とか昆虫とか進化していったんじゃないかと言われているけど、蟻、白蟻、ミツバチ、ナナフシ、甲虫、ちょうちょ…水中から陸上、何万種っていろんなのがいる。だから、この世の中で一番進化しているのは昆虫で、いろんな環境に適応して、この地上を謳歌してるんじゃないかと思っている。


質疑応答
大理石にはアンモナイトが埋まってる?


山﨑:私の知り合いに地球科学の専門の方がいて、中央市民会館の大理石で貼ってあるところにアンモナイトがあるところがあるから探してごらんって。バブルの遺跡だねって言っていた。私探してないんだけど、どこの壁でしょう。

 東:私もわからないけど、大理石をイタリアとかフランスとかヨーロッパから輸入したんだと思う。昔は建材だったから、それをスライスしていった。すると中心部が現われたりして。みんなやたらに化石が入ってるというのではなくて、偶然運良く化石が入ってる場所をカットしたから出てきたということだと思う。よく三越のデパートの壁とか床にもアンモナイトの形が見られる変成岩がある。

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